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道路付属物スクリーニング調査(非破壊試験) コロージョンドクター
現行の道路付属物点検の課題について
道路付属物の点検は「付属物(標識、照明施設等)点検要領 平成26年6月国土交通省道路局国道・防災課」に定められており、詳細点検の方法として@近視目視、及び近視目視の結果から必要に応じて超音波パルス反射法による残存板厚調査、き裂探傷試験、路面境界部の堀削を伴う目視点検等によるものとされています。
しかし、実際に道路付属物の定期点検を行う上では以下のような課題があります。
 ・定期点検において、近視目視で確認できないき裂・腐食等が存在する場合がある。
 ・支柱の路面(地表面)から下側の点検には、路面の堀削及びこれに伴う通行規制が必要となり、労力・時間・費用や堀削ガラの処分を必要すると共に、通行規制に伴う交通渋滞等が発生する等の懸念がある。
これらの課題を可能な限り費用をかけずに、より効率的で効果的な点検を可能とし、道路利用者の安全性が向上する目的で付属物の支柱路面境界部下の変状(き裂・腐食)を非破壊で検出できる技術として期待されております。
平成29年3月には国土交通省 道路局より『小規模附属物 点検要領』が公布されました。その中で、路面境界部において堀削後の目視点検に代わって、有効と判断される非破壊試験の活用を推奨すると明記されております。
そして、今搬平成31年3月に『附属物(標識、照明施設等)点検要領』が5年ぶりに改定され、路面境界部における点検方法は近視目視を基本に非破壊試験を採用する際、事前に機器の性能や技術者の技量、適用範囲、検査方法を検討し、診断結果については試験機器の性能や特性、条件等の解釈をおこなうこと(P.31記載)。という文言が明記されました。
今後ますます、非破壊技術によるスクリーニング調査で危険個所の把握が絞り込めれるようになり、検査の効率化がすすんで行くものと思われます。
ただし、現状では発注者・受注者の考え方はそれぞれの現場で異なっております。まだまだ、課題が多いです。下記にその問題点をあげます。
・附属物の非破壊試験要領が未整備なため、現場では現行のマニュアルに沿って業務をこなしている。
・非破壊試験の費用負担が受発注者の中で成立していない。労務費、交通誘導員及び機材費・経費等トータルコストを設計変更するのがめんどうである。
・現行の非破壊試験機器の精度に不安が生じ、どれを採用してよいかかわからない。
上記の私的な問題点を提起しておりましたが、令和元年 9月には国土交通省 大臣官房技術調査課様(関東地方整備局同時)にて、新技術活用システムの活用方式『テーマ設定型(技術公募)』により公募試験の結果や試験機器の諸元表が発表されました。
かなり、具体的で詳細に記載され、各現場で採用する際の検討資料としてまとめられております。
鋼管柱路面境界部の腐食診断装置コローンジョンドクターについて
コロージョンドクターは、道路付属物(鋼製標識柱や照明柱等)の路面境界部(GLー40mm付近)における腐食損傷の程度を、定性的にかつ簡易に調べる超音波式診断装置です。新開発のSH波振動子および解析ソフトにより、路面境界部を開削することなく腐食か健全 かを診断することができます。最終的に従来の検査技術として実施されている、《近接目視・試掘+残存板厚+復旧による点検要領》と比較し、点検費用の削減はもちろん道路通行制限する必要もなく作業効率・安全性を大幅に向上させることを可能としました。
国土交通省新技術登録システムのNETISに登録済 NETIS登録番号:【KT-150121-VE】活用促進技術(2021年10月)
に選定されました。
診断装置:コローンジョンドクター

測定風景
測定は、鋼管の円周上90度毎に4ヶ所測定し、先端面からの反射波形と腐食部からの反射波形を瞬時に比較解析処理し、『健全・ほぼ健全・腐食あり』の3分類で判定表示。
さらに総合判定として、試掘の必要がある場合は 『判定=×』 試掘の必要がない場合は 『判定=○』 を画面上で同時に表示することを可能にしました。
また、保存されたデータを道路標識管理システム(オプション)に入力・一元管理することで統合的なデータ管理が可能となり、ライフサイクルコストの低減にもつながります。

●概念図 標識・照明柱(コンクリート基礎)

実際の標識の腐食
損傷事例

※適用範囲
  ・直径100mm以上の支柱
  ・支柱根入れ深さがGL-900mmまで(ベースプレート形式、埋め込み形式)
  ・As舗装、Co基礎、インターロッキング舗装、土中など
※適用範囲外
  ・Co埋め込みなどで、支柱自体が強く拘束され根入れ深さが判明しない場合や音波ノイズが激しい場合
  ・直径100mm以下の支柱
  ・外力が加わり、折れ曲がった支柱
●測定検査状況
大型標識柱(コンクリート基礎)
信号柱(アスファルト埋設)

道路照明施設(インターロッキング埋設)
道路照明施設(角型)(インターロッキング埋設)

横断地下道上屋鋼管柱(石張り)
横断地下道上屋鋼管柱(石張り)


●測定結果・診断調書記入例
大型標識柱(コンクリート基礎)


新聞記事/業界紙 掲載
超音波で健全性評価 [PDF] 北陸建設工業新聞(平成28年 4月13日付け)
特集「壊さない」が正義! [PDF] 日経コンストラクション(平成30年 3月12号)

デモンストレーションについて
 平成28年10月 高山市内 高山国道事務所にて道路管理課の担当者様数名と試験測定をしました。
事務所内のF型道路標識と設備機器の支柱にて路面下の腐食状況を波形を見ながら確認して頂きました。
高山国道事務所

デモ測定のようす

測定実績について
●令和4年 7月 富山県南砺市 地内(国道156号)
 道路標識等7箇所の路面境界付近のスクリーニング腐食調査を行いました。全て健全でした。 

道路標識 全景

スクリーニング 測定作業

●令和4年 2月 石川県羽咋市・七尾市内にて 。
 中能登土木総合事務所・羽咋土木事務所管内の道路標識2箇所の路面境界付近のスクリーニング腐食調査を行いました。2箇所とも健全でした。掘削する手間が省けて効率よく点検します。
 
道路標識 全景

スクリーニング 測定作業

●令和3年 9月 石川県金沢市内にて 。
 道路標識、道路照明施設など33箇所の路面境界付近のスクリーニング腐食調査を行いました。
 
道路標識 全景

スクリーニング 測定作業

●令和2年 9月 岐阜県内にて 。
 道路標識、道路照明施設など101箇所の路面境界付近のスクリーニング腐食調査を行いました。
 今回は14箇所の対象物が試掘判定でした。掘削し詳細調査との検証結果は13/14の精度(正解率93%)が得られ、掘削する手間や詳細調査を大幅に削減する事が可能となり、工程も大幅に削減できました。
元請け様、発注者様から高評価を頂きました。

道路照明灯 測定作業@

道路照明灯 測定作業A

●令和2年 7月 富山県内にて 。
 道路標識、道路照明施設など34箇所の路面境界付近のスクリーニング腐食調査を行いました。
 今回はすべての対象物が健全でした。掘削する事なく迅速に判定する事ができます!!

対象物:道路照明灯

道路照明灯 測定作業状況

●令和元年10月 石川県内にて 。
 道路標識、道路照明施設、電力引込柱など50箇所の路面境界付近のスクリーニング腐食調査を行いました。余計な掘削作業が省け、効率的な点検に貢献する事が出来ました。元請け様から好評価を頂きました。危険な支柱を効率よく見分けます。
電力引込柱 測定作業状況

F型標識 測定作業状況

●平成31年 1月 石川県小松市〜金沢市内(国道8号) 金沢河川国道事務所管内にて。
 道路標識、門型標識等7基の路面境界付近の腐食損傷調査を行いました。目視掘削調査と当スクリーニング調査の結果が全て合致し、『健全』でした。入札前の技術提案に是非ご提案して、技術評価点数をUPしませんか!
F型標識

測定作業状況

●平成30年 6月 富山県小矢部市内 富山県小矢部土木事務所管内にて。
 橋脚鋼管杭(N=2基)の路面境界付近の腐食損傷調査を行いました。目視と板圧調査による減肉している方向と当スクリーニング調査の結果が合致し、掘削手間が省け発注者より高い評価を頂きました。
鋼管杭 目視状況

測定作業状況
 
●平成29年12月 白山市内 北陸地方整備局金沢河川国道事務所にて。
 照明灯、F型道路標識など合計13本を測定しました。
 目視点検VSスクリーニング調査の正解率は12/13(92%)でした。
照明灯・逆L型

測定作業状況
 その他調査実績
●令和 4年度 岐阜県高山市管内 附属物点検業務 N=42本
●令和 4年度 金沢管内 附属物点検業務 N=110本
●令和 4年度 富山管内 附属物点検業務 N=30本
●令和 3年度  岐阜県高山市管内附属物点検業務 N=18本
●令和 3年度  金沢管内附属物点検業務 N=92本
●令和 2年度  金沢管内附属物点検業務(金沢河川国道事務所) N=55本
●平成28年度 富山管内附属物点検業務(富山河川国道事務所) N=161本
●   〃     高山管内附属物点検業務(高山国道事務所)   N= 16本  
業務応援・技術提携
●平成27年度 富山管内附属物点検業務(富山河川国道事務所) N=130本
●平成27年度 岩見沢管内附属物点検業務(北海道開発局)

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